コラム

2023年6月5日

最終更新:2023年6月6日

【開催報告】『働き方の哲学』を深める読書会 #03

2023年5月25日に『働き方の哲学』を深める読書会 #03をオンライン開催いたしました。

この読書会は、宮治が所属しているキャリアコンサルタントコミュニティ「キャリコンサロン」の北海道在住者のメンバーによる自己研鑽の場となります。

メンバー内で「じっくり深めたい」という声が上がった『働き方の哲学』を課題本とし、毎月ランダムに3つのテーマについてディスカッションをする形式です。

事前に該当箇所を読み、当日ディスカッションしたいことをまとめる運用にしたことで、本を読む深さが変わった気がしています。

読書会の内容

今月取り上げたテーマは、下記の3つです。

  • 失敗(P98~P99)
  • リーダーシップ① 2つのリーダーシップ(P134~P135)
  • エンプロイアビリティ(P214~P215)
失敗

一つ目は、「PART2 主体性・成長について」「27 失敗」の中で「挑戦とは何か」について掘り下げました。

挑戦しない限り、失敗をすることはありません。

ゆえに、失敗を回避したければ挑戦しなければよいという極論になるのですが、そもそも「挑戦とは何だろう」という疑問が起きました。

Aさんにとっては挑戦でも、Bさんにとっては日常のあたり前のことに過ぎないことがあります。

まわりの誰もが「すごい挑戦」だと言っていても、当の本人は挑戦とは捉えていない。

そのようなこともあるのです。

過去の延長線上で少しずつレベルアップしていくことは、果たして挑戦といえるのか。

新しいことに取り組むことや、背伸びしても届かないようなゴールを目指すことだけが挑戦なのか。

個人の挑戦から組織における挑戦まで、多角的にディスカッションすることができました。

失敗や挑戦の話をしていた時に思い出したのは、英語学習のこと。

2021年度からラジオ英語で中学生レベルから学び直しをしているのですが、たまに「そんなレベル?!」と、苦笑されてしまうことがあります。

アルファベットを見ているだけで睡魔が襲ってくるほど英語が苦手で、私にとっては大挑戦だったのですが、挑戦とは受け止めていただけませんでした。

私には挑戦している時に自問する問があります。

「何のために挑戦するのか。」

「何を目指しているのか。」

この問いに答えられるのであれば、他人に何を言われようと挑戦し続けます。

たとえ失敗したとしても、その失敗を糧にしてゴールまで走り続けることができるからです。

逆に目的なゴールを見失った時は、立ち止まるタイミングなのかもしれません。

立ち止まることは失敗ではなく、挑戦における必要な通過ポイントなのだと理解しました。

2つのリーダーシップ

二つ目は、「PART3 知識・能力について」「2つのリーダシップについて」を取り上げました。

2つのリーダシップとは、下記の2つです。

  • セルフ・リーダーシップ
  • インターパーソナル・リーダーシップ

特にセルフ・リーダーシップという切り口への関心が高く、重点的にディスカッションしました。

「自立・自律・自分導」がキーワードで、自分をどれだけ客観視できるかがポイントになりそうという話の展開に。

基本は自責で他責にしないことが大切ですが、自責ばかりしていると辛くなる時もあるという話も出てきたりと、関心の高いテーマでした。

セルフ・リーダーシップについては、改めて別の機会でじっくり深めたいです。

エンプロイアビリティ

三つ目は、「PART5 会社の中で働くことについて」「63 エンプロイアビリティ」の中で「エンプロイアビリティの多様性」について取り上げました。

エンプロイアビリティ(雇用されうる力)とは、企業ごとに求められるものが異なります。

エンプロイアビリティがある人材であったとしても、社風や社内体制、年齢構成などの社内事情で採用に至らないケースもあるからです。

オーバースペックだから採用しないというケースもあるという共有もあり、単純に定義づけることができない概念だと難しさを感じました。

キャリアコンサルタントは就職や転職の支援をする機会もあるので、支援者自身がしっかりとエンプロイアビリティについて概念形成することが大切です。

限られた時間の中で言語化できるところまでは至りませんでしたが、本に書かれていたエンプロイアビリティだけを鵜呑みにするのではなく、もっと深めていく必要があると痛感しました。

参加者の声

  • ゆるっとふわっとじっくり色んな議論ができました。
  • 一人では気づけない着眼点を得られる読書会でした。
  • 同じ内容を読んでいてもバックグランドや価値観によって捉え方が違うので、とても刺激を受けました。
  • 自分の世界だけでなく、他の人の事例も聞けてフラットに考えを深められそうです。

次回の読書会では、下記3つのテーマを取り上げます。

  • リーダーシップ② リーダーシップ論(P136~P139)
  • フォローシップ(P140~P141)
  • ABC理論(P234~P235)

★キャリコンサロンでは随時新規メンバーを募集しています。ご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。


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2023年6月5日

最終更新:2023年6月6日

宮治 有希乃さんの写真

宮治 有希乃Miyaji, Yukino

組織人事コンサルタント

2007年よりITベンチャー、人材ビジネス業界で人事労務・人材育成に携わり、現場の最前線で人材採用から社員育成・定着化、人事制度構築、キャリア支援などを経験したオールラウンダー。2018年10月に寄りそうコンサルタントグループ HR LABOを立ち上げ、独立。 現在は、組織人事及びキャリア領域で「組織の人間関係を読み解き、働きがいのある職場環境を整えること」に注力。多角的組織診断を活用した組織活性や採用・定着化、人材育成を中心に活動している。※支援企業:300社以上、対人支援:延べ7,200人以上の実績あり。

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