コラム

2019年11月16日

最終更新:2022年5月19日

朝ドラ「スカーレット」に学ぶ、基本の大切さ

2012年の「梅ちゃん先生」を最後にすっかりご無沙汰していたNHKの連続テレビ小説ですが、現在放送中の「スカーレット」は、毎回楽しみに観ています。

「大好きな戸田恵梨香さんが主演だから」という完全にミーハーな理由で。笑

今日でちょうど7週目が終わったところですが、すっかりドハマリ中です。

物語はテンポよく進みますし、「そして3年後」といきなり時代も時間も飛びますが、登場人物の心情を丁寧に描いて物語を紡いでいるので、違和感なくのめり込めます。

また、心に響く言葉が多くドラマを観た後にじわじわとアツイ想いが湧いてきて「私ならどうする?」「私はできている?」と自分事のように考えるきっかけをもらえるドラマです。

こんなドラマは滅多にないので、感情移入しまくりで観ています。

近道だけが正解ではない

スカーレットの登場人物のセリフは心に響く言葉が多いのですが、特に私が勇気づけられたのは、主人公・喜美子の師匠であるフカ先生のこの言葉です。

「近道はないねん。あっても近道はお勧めせえへん。なるべく時間をかけて歩く方が力がつく。歩く力は大変な道の方がようつく。」

気づいたらこんなツイートをしていました。

不器用で要領が悪い私は、近道を歩く……という以前に、近道をみつける力を持ち合わせていません。

ただ、高校生の時に「他の人の3倍以上やれば、目の前にある道を歩き続けられる」と分かってからは、時間はかかっても諦めずにやってきたという自負はあります。

たからこそ「寄り道しながらもコツコツやってきたな~(しみじみ)」という想いが重なり、この言葉に勇気づけられました。

あと「人材育成に力を入れている」という某企業様からのあるオーダーにモヤモヤしていたということも影響していると思います。

「3時間の研修で即戦力に育ててください」

「1回のセッションで折れないメンタルを育ててください」



心も身体も仕事も何より基礎・土台が大切と捉えている私にはお応えできないオーダーだったので、丁重にお断りしましたが、引っ掛かりが取れずにいたのです。

近道は確かに要領も良くて効率的なので、場合によっては正解だと思います。

ただ近道だけが正解ではないとも思っています。

基礎があると選択肢が増える

ドラマの中でもうひとつ心に響いた言葉があります。

世界的芸術家・ジョージ富士川の「基礎をしっかりやって初めて自由になれる。」という言葉です。

私は自由というのは「自分で選択できること」と定義しています。

★参考記事:自由とは…自分で選択できること

そのため、ジョージ富士川の言葉を聞いた時、私は「基礎があると選択肢が増える」と捉えました。

もちろん、要領の良さやセンス、天性のものによりたくさんの選択肢を持っている人もいらっしゃいます。

ただ日頃キャリア支援をしていて感じるのは、基礎づくりを経験していない人は挫折をしたり失敗をした時に、そのまま立ち上がれないことが多いということです。

逆に基礎づくりを経験している人は「次はこれをやってみよう」という選択肢が多く、立ち上がって行動できることが多いと感じています。

即戦力を求める環境では基礎づくりができない場合がほとんどです。

主人公の喜美子のように次々の尊敬できる師匠に出会える人は稀だとも思います。

だからこそ、もし基礎づくりができる機会に恵まれたら前向きに取り組んでみることをオススメしたいです。

きっとその基礎が将来の糧になると実感しているからです。

最後にシェアしておきたい言葉

今回の記事のテーマとはちょっとずれるのですが、最後にどうしてもシェアしておきたい言葉があります。

私は、やりたいことがあっても「お金がない」「時間がない」という言い訳が出てきたら、それは真のやりたいことではないと考えています。

言い訳が出てくるというのは、まさに気持ちが負けている時。

どうしたらお金や時間をやりくりできるのか真剣に考えて、それでも言い訳が出てくるなら、思い切ってやめるというのも選択肢のひとつです。

やらないことを決める劣後順位も優先順位と同じくらい、いやそれ以上に大切だと思っているので、この言葉から「そのやりたいことは、心からやりたいことなのか?」と覚悟を問われているように感じ、グッときました。

このように久しぶりの朝ドラ鑑賞にハマっていますが、今後の展開がさらに楽しみで仕方ありません。

これからの展開からも目が離せませんね。


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2019年11月16日

最終更新:2022年5月19日

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宮治 有希乃Miyaji, Yukino

組織人事コンサルタント

2007年よりITベンチャー、人材ビジネス業界で人事労務・人材育成に携わり、現場の最前線で人材採用から社員育成・定着化、人事制度構築、キャリア支援などを経験したオールラウンダー。2018年10月に寄りそうコンサルタントグループ HR LABOを立ち上げ、独立。 現在は、組織人事及びキャリア領域で「組織の人間関係を読み解き、働きがいのある職場環境を整えること」に注力。多角的組織診断を活用した組織活性や採用・定着化、人材育成を中心に活動している。※支援企業:300社以上、対人支援:延べ7,200人以上の実績あり。

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